Brugada症候群

2010年9月21日 読書
学科の先輩が亡くなりました。



その人とは特別接する機会が多かったわけではないのですが、部活の新歓でお話を伺ったり、ゼミ形式の授業で5回ぐらい行った研究室に在籍していた関係で、同じ代の他の人よりはお話する機会が多い先輩でした。


ちょっと前に、授業時間の一部を先生からもらって僕ら向けに講義もして下さったのですが、その時の話によると、海外の有名な大学に短期留学してきたところで、これから院に行って研究者としてのキャリアを歩んでいくところだったそうです。
勿論ですが、かなり頭の切れる方でした。
名前をgoogleで検索してみると、彼がアルバイトしていた予備校のホームページが出てきて、ある科目は偏差値90を切ることがなかったと紹介されています。

個人的な思い入れを斟酌しても、日本にとって大きな損失だといってしまっても過言ではないと思います。




若年の急性の心臓病のリスクは圧倒的に女性よりも男性の方が高いそうです。
そのような病態の一つにBrugada症候群があります。
発症すると心室細動を起こし、失神、多くの場合死亡に至るそうです。

この病気自体は1992年に報告されたものですが、日本や東アジアでは1000人に1~2人が遺伝的に発症しやすく、そのほとんど(9割)が男性だそうです。

僕の高校の頃の友達は、同じような病態で突然死しました。
突然お通夜に呼ばれた時の混乱した感じはまだ覚えています。
今でも出棺の時担いだ棺の重さが肩に残っているような気がします。



遺伝的な疾患なら、将来的には未然にリスクを知ることが出来るかもしれないけれど、夜間とかに急に発症してしまったら、どんなに技術を磨いても蘇生することは難しいかもしれません。
どうにもならないことはどうにもならないということを思い知らされるような気持ちです。




あまりに突然だったので信じられなかったのですが、もうお通夜も終わってしまったみたいです。
将来の医学研究をリードしていくんだろうな、と誰もが期待していた素晴らしい先輩でした。

ご冥福をお祈りします。

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